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オオクワガタの産卵方法(産卵セット方法)

2009.09.05(Sat)

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産卵木内にいるオオクワガタ幼虫

最近、国産オオクワガタの産卵セット方法についてご質問を何度かいただきましたので、「くわがたるーむ」での方法を一般論と交えつつご紹介していきたいと思います。

結構長いので、必要な方のみお付き合いください。

まずは、あくまで「くわがたるーむ」での経験上からのものであり、それぞれの飼育環境、個体差により絶対的なものではありませんので記載の方法による事故、損害等には一切の責任を負いかねます。ご了承ください。

用意するもの
1、オオクワガタペア、または交尾済みの♀
2、飼育ケース(中以上)
3、昆虫マット
4、産卵木
5、昆虫ゼリー

1、オオクワガタペア、または交尾済みの♀
しっかり成熟した個体を使います。「くわがたるーむ」では、最初の産卵は前年に羽化した個体を、一度冬眠させてから使用します。これは個体の成熟を確実に待って、交尾・産卵をスムーズにさせ、失敗のリスクを極力避けるためです。
羽化からある程度の時間が経ち、個体差があり難しいですが、成熟さえしていれば、羽化した年の産卵ももちろん可能です。
また、交尾から時間の経っている個体は再交尾させることをオススメします。
オオクワガタの交尾はハンドペアリングでもいいですが、「くわがたるーむ」では、同居のみです。今まで事故はありませんがまれにあるようなので一応の注意もしくは覚悟が必要です。事前に同居させて♀のみ産卵セットに投入したり、♂♀同時に産卵セットに投入したり、どちらの方法も使います。事前の同居の場合、小ケースに3日~1週間程度です。

2、飼育ケース(中以上)
飼育ケースは産卵木を複数入れ、失敗のリスクを減らすためにも中ケース以上の使用をオススメします。ただし、幼虫の数を適度にコントロールしたいときには確実に産むであろう産卵木1本で小ケースを使用することもあります。飼育ケースは保湿性があり、小バエ対策してあるものがいいです。蓋が網状のものでも構いませんがクワガタが蓋にくっついてしまったり、産卵セットはただでさえ、小バエ、ダニがわきやすいので管理が大変になります。
また、乾燥や多湿には注意です。これが、説明では難しく、実践あるのみなのですが、極端な場合を除いては、最初にセットしたあとは産卵木、マット表面が乾かないよう、またはマットがベチャベチャにならないように霧吹きで調整します。
保湿性のあるケースを使用している場合は特に、蒸れにも注意が必要です。最初のセットの時点で、産卵木、マットともに水分量が多いと後で蒸れてしまいます。その結果、産卵数に悪い影響を与えたり、小バエ、ダニだけではなく、線虫という、白く、細い糸状の虫がマットに発生します。

3、昆虫マット
オオクワガタは産卵木にのみ産卵する種のクワガタなので成虫管理用のマットを使用しても不可能ではありませんが、
・環境における産卵促進のため(実際の効果ははっきりわかりませんが)
・幼虫が産卵木から出てきても生きていけるため
にオオクワガタの幼虫飼育が可能な産卵マットの使用をオススメします。

4、産卵木
3でもあるようにオオクワガタは産卵木へのみ産卵するため、とても重要です。産卵木が気に入らないと産卵しなかったり、極端に産卵数が減ります。産卵木の種類は、クヌギ、コナラどちらも使えます。
まずは、
オオクワガタの場合、かなり内側までかじるので直径8cm以上の産卵木を使うことをオススメします。
産卵木は水につけてしっかり湿らせた後、今度は乾燥させてから使用しますが、これもまた説明が難しく、産卵木も1本1本同じではないですし、樹皮がそのままの状態か、はがしてある状態かでも異なります。
「くわがたるーむ」ではメスが産卵木をかじる手間を省かせるために最初に樹皮をはがします。水につけている段階から全ての材を確認し、1本1本、加水する時間、乾燥させる時間を変えて、産卵セットを組むクワガタに合わせていきます。これでは説明にならないのでおおよその目安になりますが、
オオクワガタの場合、
まずは、水につけます。12時間、24時間を目安に取り出して、産卵木の裁断面から産卵木の内側がどの程度湿っているかを確認します。爪を立てて少し食い込むくらいがいいと思います。
その後乾かします。乾かす環境によって乾き方も違うのですが、基本的には水につけた時間と同じくらいの時間で乾かし、また爪を立てて少し食い込むか確認します。爪が食い込んでも完全に乾ききってては意味がないので注意です。
産卵木に関しては、経験が必要な部分もあるので、最初はおおよその感覚で使うしかありません。
産卵木で絶対に失敗したくないという方には菌糸カワラ材をオススメします。値段が通常の産卵木に比べてかなり高いですが、皮をむいたらそのままセットをするだけで、とても手軽ですし、オオクワガタとの相性もとてもいいです。
また、オオクワガタでは、産卵木の代わりに菌糸ブロックを使う菌床産卵も有効です。
菌床産卵のいいところ、
・割出がしやすい
・幼虫が孵化してすぐのときから、栄養価の高いエサを食べることができる
菌床産卵の悪いところ、
・産卵木に比べれば、はるかに柔らかいため、すぐにボロボロになり、卵、幼虫が親虫に食べられるリスクが高まる

5、昆虫ゼリー
産卵前から産卵セットに投入している間、産卵直後は十分な昆虫ゼリーを与えます。産卵にはたくさんの体力を使うのできちんと栄養を与えることが重要です。高タンパクゼリーを与えます。特に産卵セットではゼリーが切れて卵や幼虫、♂と同居の場合は♂が食べられてしまわないように常時5~6ヶは入れておきます。

以上、1~5まで準備したら産卵セットを実際に組みます。
・まずケースの底に3~5cm程度、固く詰めます。ただし、オオクワガタは産卵木に卵を産みつけるため必ずしも固くする必要はありません。コスト削減のため、少しでも使うマットの量を減らし、ある程度詰めるくらいでも十分です。(マットを詰めるときはケースを割らないように注意が必要です。側面に向かって力を入れすぎると側面が割れます。力をかける部分はケース外側から押えるようにします。飼育ケース底面には四方に脚がついているので、底面中央部のマットを詰める場合はケースと地面の間に四方の脚にかからない大きさの雑誌等を挟んでから詰めることをオススメします)
・次に産卵木を置き(横置きが普通ですが、マンディブラリスのみしかサンプルがありませんが、縦置きでも産卵はしていました。まだ、産卵数との因果関係はわかりません)、そのまわりにマットをふんわりでいいので入れていきます。産卵木にのみ産卵する種では置くだけでもいいのですが、転がって産卵しにくいと困るので、産卵木が簡単に動かないようマットを流しこみます。全部覆ってしまうと産卵木をかじって産卵しているかの判断がつかなくなるので、少なくとも産卵木の一部が見えるようにしておきます。


経験上、産卵に関してオオクワガタはクワガタの中でもデリケートな部類だと思います。セット後はなるべく暗いところで振動に気をつけて保管します。エサ切れと乾燥には十分に気をつけてください。

後は待つのみです。1ヶ月経っても産卵木が削られていないようなら産卵数はかなり少ないか、場合によってはゼロです。他の原因(個体そのものに帰する理由)も考えられますが、そのまま継続する場合、産卵木を入れ替えるか、もしくは管理温度を変えるしかありません。温度は25~28℃くらいがベストだとは思います。それ以上も何℃までとははっきりわかりませんが、多少暑くても大丈夫です。エアコン等で設定しなくても初夏や晩夏~秋にかけてはちょうどいい温度になります。
できれば産卵セットと一緒に温度計を置くほうがいいと思います。置く場所によっても温度差がかなり生じるからです。また直射日光や窓の側も厳禁です。


これも温度や産み始めの時期等により異なるのですが、通常はセットして30~40日くらいで♀を取り出し、セットから2ヵ月程で割出します。ただし、過去のオオクワガタの割出報告からもわかるように「くわがたるーむ」はこのあたりはかなりアバウトです。♀は割出までセットにそのまま入れていることも多いです。♂に関してはさらにアバウトで、セットに入れている場合、セットして1週間後~割出まで少なくとも♀より先に出すというくらいで、場合によっては♀と一緒に割出までセットに入れたままのときもあります。(ただ、産卵セットでの長期の同居はあまりオススメはできません。♀は産卵によって、エネルギーを大量に消費するため、ゼリーをしっかり入れていても、♂も食する対象になってしまうからです。)

結局はどれも産卵セットを組む方の好みや予算次第です。是非、飼育環境、個体にマッチした産卵方法で成功させてください。


[関連記事]
クワガタを産卵させる方法(1)交尾させるための準備
クワガタを産卵させる方法(2)交尾させる方法
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